授業の深み

中学3年生女子の生徒様とのやりとりです。

授業の深み

学校が終わり、すぐに塾に来てくれました。
その後夕飯まで、塾でみっちりと勉強です。
学校の授業時間と同じくらい塾で勉強したでしょうか?
2倍以上の勉強効果があったかと思います。

ということでめっちゃがんばって勉強してくれていました。
必然的に質問や解説も多く生まれ、充実した時間となったのではないでしょうか。
その中の1つをご紹介します。

ナイスクエスチョン!

日中共同声明と、日中平和友好条約って何が違うんですか?
ナイスクエスチョン!

教科書の説明はこうです。

1972年、田中角栄内閣のときに日中共同声明が調印され、国交を正常化しました。
1978年には日中平和友好条約が結ばれ、中国との関係はさらに深まりました。
引用:帝国書院 中学生の歴史

ここから読み取れるものは次の事柄です。

  • 1972年と1978年という違い
  • 日中共同声明のキーワードは田中角栄と国交正常化

日中平和友好条約のキーワードは・・・?
「関係」だとちょっと判断しにくいですよね。
出題される問題としても、「1978年」、「関係」、あたりがあるかで判断する必要があります。
これは逆に言えば、「1978年を覚えておこう」ということと共に、「国交」等のキーワードが「無い事」とも言えます。

那須:この辺の年代で、中国との関係について、「国交正常化」と「田中角栄」があれば「日中共同声明」になるだろうね。
生徒様:(なるほど・・・!)

国交って何?

しかし、言葉だけ覚えても、社会ってわからないですね。
「国交正常化」っていったい何をしたんでしょう?

ボクの認識では「互いに領事館を置いて、大使を送り合う」でした。
※この理解ですが、領事館は大使館とは違ったので、正確には大使館でしたね。
ただ、その前提として、「国家の承認」というものがあります。

言葉だけで覚えていても、恥ずかしながら、その実態はいまいちわからないということはよくあります。
ボクも基本的には数学が専門であり、数学についてはある程度教科書には記載されないような深いレベルで理解しています。
しかし、他科目については受験指導はできても、教科書などに書かれていない事、試験で問われない事は、なかなかわかっていない部分もあります。
こういうことをわかっているかどうかは、授業に深みが出ます。
日々勉強ですね。

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