中学3年生女子の生徒様とのやりとりです。
急がば回れ
数学の2次方程式の応用問題に取り組んでいました。
これはなかなか難しい問題で、定期試験100点レベルの方でも解けない方、結構多いと思います。
と言うのも問題文からは判断つきませんが、2次方程式と1次方程式の連立方程式を解く問題なんですね。
文章から式をつくると、不明な数量が2つあるので基本的には文字を2つ使う事になります。
※文章から式をつくるのも難しいんですけどね
そして出てくる式が2次式です。
a2-b=-1・・・①
-4a+b=-3・・・②
解き方は大きく2つの方針があるかと思います。
まず先に、aを消すか、bを消すか。
連立方程式なので、根幹となる考え方は「1文字消す」です。
では、aを消すとどうなるか?
②の式を変形します。
-4a+b=-3
-4a=-3-b
a=(3+b)/4・・・③
これを①に代入すると、式からaが消えます。
{(3+b)/4}2-b=-1
(3+b)2/42-b+1=0
(3+b)2-16b+16=0
9+6b+b2-16b+16=0
b2-10b+25=0
(b-5)2=0
b=5
これを③に代入して、
a=(3+b)/4=(3+5)/4=8/4=2
と、このような感じです。
では、bを消すとどうなるか
②の式を変形します。
-4a+b=-3
b=4a-3・・・④
これを①に代入すると、式からbが消えます。
a2-(4a-3)=-1
a2-4a+3+1=0
a2-4a+4=0
(a-2)2=0
a=2
これを④に代入して、
b=4a-3=4×2-3=8-3=5
というように、もちろん答えは一致します。
しかし、出てくる式が変わってきます。
そして、生徒様の解いていた問題、一方のやり方は数字がものすごい値になります。
正確な数字を忘れてしまいましたが「115600」とか、「603278400」みたいな数字が出てきます。
解の公式も使って、10桁近い数の計算を行いました。
で、見事正解にたどり着いたのですが・・・。
那須:いやー大変だったね。
生徒様:大変でした・・・。
那須:実は本質的には同じだけど、別のやり方があるんだよね。
那須:そっちも試して見ようか。
こんな巨大な数字の問題を解いた後の生徒様です。
普通嫌ですよね。
でも嫌な顔せず、再び巨大な数になりうる数式に挑みます。
※ボクが嫌な顔を見落としたって事も無いと思いますが・・・
それがさっきの連立方程式の解き方の順序の話です。
選ぶ文字によって、係数は変わってきます。
そして選ぶ文字によっては巨大な数字になってしまった、という事です。
那須:さっきはこっちから攻めたでしょ?
那須:今度はこっちから攻めてみよう。
生徒様:こうですか?
那須:うんうん。
そして、先ほどの数字と比べれば、だいぶ楽な数字で収まっていました。
那須:結構違うもんでしょ?
生徒様:そうですね。
那須:もしあまりにも計算しにくい場合は、こうやって別の道を探してみるのも手だね。
しかし、10桁近くある数の素因数分解を見事正確に行っていました。
素因数には17等も含むので、楽なものではなかったはず。
頑張りましたね!