成績向上に寄与できない例

成績向上に寄与できない例

今まで多くの生徒様の成績向上に関わらせて頂きました。
偏差値で10以上上がる、内申点が5以上上がる、という例も結構あります。

今回はその一方で、あまり成績向上に寄与できなかった例についてもご紹介したいと思います。
塾にとってデメリットしかないかもしれませんが、隠してはいけないものですからね。
「成績上がってます!」だけじゃなく、こういう面もあるということまで、塾を知っていただきたいと思っています。

勉強方法が変わらない場合

勉強時間を含め、勉強方法が入塾前後で変わらない場合、あまり成績は向上しません。
せっかく塾に入っても、自分のやり方そのままでは、中々成績は上がらないんですよね。
一応、わからないところはわかるまで聞けますから、聞いてくれたことは得点していることも多いです。
そういう意味では確実に役には立っているのですが・・・塾の平均的な成績向上値には至れません。

「やり方が変わらなければ、成績が上がらない」という事は当然と思われるでしょう。
そんなことあるのと思われるかもしれませんが、実際に何度指導してもやり方が変わらないというケースも中にはあります。
また、その度合いも多かれ少なかれです。

原因は単純なことかと思います。
ボクに対する信頼が無いからで、ここが「塾の力」としては大きいところでしょう。
いろんなところで述べてきたように思いますが、塾を始めるような人の指導をちゃんと聞いて成績があがらないなんてことはまずありません。
後は信用して聞いてもらえるかと言う事になりますから、信頼してもらえるかどうかは塾の力としては大きいわけです。
そして、その「信頼できない」というのは、主にボクに原因があるわけです。
しかし、生徒様にも原因があることを忘れてもいけません。

先生と生徒というものは互いに互いを信頼しあえて初めて成り立つものです。
最初から眉唾で先生の言う事を聞くつもりが無ければ、先生がどんなに優れた指導をしても生徒に届く事はありません。

確かに言う事を聞いてはいけないような「先生」の立場の人もいるかもしれません。
しかし、基本的には生徒の事を考えて日夜「先生」という仕事をしている方はどなたも生徒のためになるような指導をしているものです。

もし、生徒様が「先生」という立場の人の話を最初から聞こうとしない状況にあれば、まずはここを正していかないといけません。
自己肯定感が低く、何をやっても自分には無理だと諦めているケース。
自分のやり方が一番正しいと思っているケース。
過去に先生に対する失望などで先生が嫌いなケース。
色々あると思います。

と言う事で、入塾後も勉強のやり方が変わらなかったケースとしては大きく二つあるのかと思います。
「純粋にボクが至らなくて信頼してもらえなかったケース」
「生徒様が最初から聞こうとはしていなかったケース」
両方あるとは思いますが、こういう場合は生徒様の成績向上はある程度頭打ちとなってしまうでしょう。

「勉強に集中できない」
「遊ぶ事を優先してしまう」
こういった事も、勉強が面白いものであるとか、重要であるとか、そういう事を伝えきれていないボクに原因があると言って良いでしょう。

色々ありますが、基本的には「ちょっとでもやってもらえればある程度成果の出る方法」を使っていきます。
それが少しダーティーと言うか、あまり先々ためにならないような裏技的な方法であっても。
「先生の言う通りやったら上がった」
とまずは思ってもらえれば、「次はもうちょっと聞いてみようかな」ってなりますからね。
効果が出てもそれが「自分のやり方が今回はうまくいった」みたいに捉えられてしまうと、ちょっと難しいですね。

「ホラ、これやって正解できたところあったでしょ?効果あるんだよ、この方法!」
これが通じるかどうかです。

国語力に難がある場合

国語力に難があると、頑張って取り組んでくれる方であっても、その効果が限定的になってしまう場合があります。
「計算方法はわかった!でも式が立てられない」
そのレベルであれば、これは指導次第でできるようになります。
もっとそれ以上に国語力に難がある場合です。

「リーディングスキルテスト」という、文章を正しく読めるかどうかのテストがあります。
出題される問題はどれも前提の知識はほぼ要らず、問題文を読んで正しく解釈できれば正解できるような問題です。
しかし、このテストで中高生の正答率はかなり低い結果となってしまいました。
書いてあることを正しく読み取れない方が多いんですね。

ボクのリーディングテストの問題のイメージではこんな感じです。

問題文.
売上が前年同月比50%以上減少している事業者は持続化給付金を申請できる。
設問文.
持続化給付金を申請できるのは、売上が前年同月比50%未満の事業者である。
ア.正しい
イ.正しくない

この問題では%が使われていますが、基本的には日本語を読めれば答えることのできる問題です。
言葉については中学生にとって少し難しく感じるかもしれませんが・・・。
リーディングスキルテストについて詳しく知りたい場合は調べてみてください。

この問題文を読むという段階で正しく理解できていない場合、正答する事は当然難しくなります。
何を聞かれているのかわからずに、答えられるはずが無いですからね。

文章中の単語を拾って読んでいるような感じなんですね。
「平行」って言葉が書いてあると、何かが平行なのはわかるけど、何と何が平行なのかはよくわからない、みたいな。
「平行な直線の傾きは等しい」という理解し知識を覚えることができても、問題文からその平行が何と何を指しているのかわからないと、問題は解けません。
この場合は日本語をある程度読めるようにしなければなりません。
時間が掛かりますし、普段の勉強と並行して進めるのは、ちょっと難しいんですよね・・・。

国語力に難がある場合は、学校の授業だけではそもそもを理解していない場合も多いです。
そういう場合は前提となる知識までは理解してもらえたりします。
より単純な問題は解けるようになりますので、ある程度は成績向上します。

特定の科目だけやる場合

理由は様々ですが、特定の科目だけ取り組む場合、それ以外の科目まで上がるかはわかりません。
もちろん全科目で成績を伸ばすよう取り組んでもらいますが、生徒様によっては特定の科目に限定した指導となるケースもあります。
※普通科高校の場合は絶対に全科目ですけれども。

特定科目が上がると、「他科目が足引っ張ってるから、こっちも頑張ってみるか」となる場合もあります。
そうなれば、特定科目以外の科目も押し上げられるように成績向上する場合もあります。

しかし、基本的には特定科目に絞り込んだ場合は、その科目だけ成績向上するような結果になりますね。

終わりに

大体こんなところでしょうか。

結局指導と言うのは勉強を教えているだけではないんですよね。
もちろんわからない問題をわかるようにすることで、得点は上昇します。
しかし、どんどん新しい単元に進んでいきますから、1つできるようになっても効果は薄いです。
コツコツ1つ1つできる事を増やし続ける必要があります。

勉強以外の指導すべき要素は、在り方とか、生き方なんです。
「努力、向上心、忍耐力、謙遜、素直さ、継続、自律」
そういうものを学んでいってもらえれば確実に成績は上がるんですね。
塾でボクからこれらを伸ばすような考え方の手掛かりとなるような声掛けをするようにしています。

これは「精神論」ではありません。
「いいからやれ!」とかじゃなくて、理屈でどうやったらやれるようになっていくかを指導する。
一筋縄ではいきませんが。

ぱっと言ってすっと入って、劇的に生徒様の性格が変わるほど単純じゃないですからね。
成功に導くためのそういった考え方を反復的に耳にして、徐々に在り方が変わっていくんです。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 米沢情報へ
にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました