代入、どこまで理解している?

中学2年生女子の生徒様とのやりとりです。

今回は少し具体的な内容に触れています。

代入、どこまで理解している?

数学の基礎的な計算方法をどれほど深く理解しているか。
数学の力の多くがそこにあります。
「なんとなく」で問題を解いている限り、中々その力は養われないでしょう。
速さと正確性も頭打ち、努力の報われないやり方になってしまいます。

基礎的な計算方法である「代入」ですが、中学生はどこまで理解できているのでしょうか?

代入の問題具体例①

単純に代入するだけの問題から見てみましょう。

問.x=2のとき、x2+4x+4の値を計算しなさい。

まずは単純に代入します。

x=2を代入して、
22+4×2+4
=4+8+4
=16

ですね。
これを少しやり方を変えて、因数分解してから代入してみます。

x2+4x+4=(x+2)2
x=2を代入して、
(2+2)2
=42
=16

これだと余り「おいしく」ありません。
問題を少し変えます。

問.x=√2-2のとき、x2+4x+4の値を計算しなさい。

先ほどと同様に2つのやり方で代入してみます。

x=2を代入して、
(√2-2)2+4×(√2-2)+4
=(2-4√2+4)+4√2-8+4
=6-4
=2

x2+4x+4=(x+2)2
x=√2-2を代入して、
(√2-2+2)2
=(√2)2
=2

どうでしょう?
これだと後者の方が楽ですよね。
「おいしい」形に変形できました。

これは山形県公立高校の入試問題でよく出題される形式の問題です。
代入する前に因数分解します。
ただ、文字はxとyの2つになったものを因数分解することになります。

これは何を言いたいの?

因数分解は式の値を変えないような変形です。
式の値を変えないような変形であれば、どのような形の式に代入しても、結果は同じ値になります。

因数分解した式へ代入しても値は変わりません。
「いつ代入しても良い」
という事になります。

楽な形に式を変形しても良いんです。
与えられた式を、与えられた式のまま使うのは、ちょっと真面目過ぎます。
使いやすい形に変形してから使いましょう。

代入の問題具体例②

①はちょっと単純すぎました。
今度は少しだけ難しくなります。

問.2x=-3のとき、4x-2の値を計算しなさい。

この問題は大体次のように解かれてしまいます。

2x=-3より、x=-3/2・・・①
①を代入して
4×(-3/2)-2
=-6-2
=-8

しかし、この問題の模範解答は恐らく次の形です。

4x-2
=2(2x)-2
2x=-3を代入して、
=2×(-3)-2
=-6-2
=-8

このやり方を板書すると
「何が起こったの?」
という顔をされることがあります。

「代入って同じものを置き換えるってことなんだよ」

って教えてあげるんですけどね。
「塊で代入」しても良いんですね。
その理屈わかりますか?

「2x=-3だから、2xって-3なんだよ。」
「代入したい式に、2xを作れれば、そこに代入しても良いんだよ。」

これで大体理解してもらえます。
実際はもう少し丁寧に説明しますが、それはこの後ご案内します。

いや、実はなんの説明にもなってないんですけどね。
ただ「=」を良いか言えただけなんですけど、そこの理解が甘いようです。

そしてこれがさらにちょっと難しくなると次のようになります。

問.次の連立方程式を解きなさい。
2x=3y-3・・・①
4x-y=9・・・②

よく見られる解答2つが次のやり方です。

①を変形して
2x-3y=-3・・・①’
①’×2-②
4x-6y=-6
-)4x-y=9
-5y=-15
y=3・・・③
③を①に代入して、
2x=9-3
2x=6
x=3

と言う事で「加減法に直す」という解き方ですね。

①を2で割って、
x=3y/2-3/2・・・①’
①’を②に代入して
4(3y/2-3/2)-y=9
6y-6-y=9
5y=15
y=3・・・③
③を①に代入して、
2x=9-3
2x=6
x=3

「分数の形に直して代入法」という解き方ですね。

では模範解答はどうなるか?
先の通り、「塊で代入」を使います。

②を変形して、
4x-y=9
2(2x)-y=9・・・②’
①を②’に代入して、
2(3y-3)-y=9
6y-6-y=9
5y=15
y=3・・・③
③を①に代入して、
2x=9-3
2x=6
x=3

代入法とほぼ同じではあります。
しかし、こちらの方が分数を使わない分、計算ミスは少なくなり、計算も楽になるでしょう。
※「気をつける」とか意味の無い曖昧な方法じゃなくて、こういう意味のある「計算ミス対策」してますか?
この考え方をスムーズに使えるかどうかはもう少し発展的な問題になってくると大きく差がついてきます。

問題集なんかには大体載っているのですが、その期待するやり方をできている方はあまり多くはありません。
答えを出すこと自体は簡単なので、余りその事にも気付いていません。

実践?

という事でちょうどいい問題を生徒様に質問頂いたので解説しました。
代入の問題具体例②のような問題です。
今回のようにそれぞれの方法のメリットデメリットを見てもらいます。

生徒様:この連立方程式はどうやって解いたらいいですか?
那須:これは色々なやり方があるよね。
那須:(2x=3y-3の)yを左辺に移行する等すれば加減法で解けるよね。
那須:後は2で割ると分数になるけど、これでxに代入しても良いよね。
生徒様:その場合は具体的にはどうやって計算したらいいですか?
生徒様:(分数出ちゃうから計算できない・・・?)

生徒様はどうやらこのxの形での代入法で解こうとされていたようです。

那須:うん、分数が出ても一緒だね。
那須:後は塊毎代入するってのが一番いいやり方だね。
生徒様:(塊・・・?)

那須:「2x=3y-3」ってのは、「2x」が「3y-3」と等しい、つり合ってるってことだよね。
那須:(既に加減法で解いていた答えのx=3,y=3を使って)「2x=6」だし、「3y-3=6」でしょ?
那須:この連立方程式の解であれば、この2式は同じ値だって事。
那須:だから、「2x」を「3y-3」に置き換えてもOK

説明しながらそんな事を板書すると、

生徒様:(なるほど~)

首を上下に振り、ご納得。

やっぱり分数の計算は回避したいですよね。
「塊で代入しても良い」という方法が優れている事を理解してもらえました。
これは後々いきてくるでしょう。

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