大胆予想?

中学2年生女子の生徒様とのやり取りです。

塾で成績向上の企画を実施中です。
早速取り組んでくれています。
良い感じです!

大胆予想?

数学の証明問題です。
証明と言う言葉ではなく、説明となっています。

3桁の整数と、その数の百の位の数と一の位の数を入れ替えてできる数との差は○の倍数になることを説明しなさい。

のような問題です。

このような問題は苦手な方が多いです。

  • 数学なのに数式じゃない
  • どう進めていいかわからない
  • 減点の理由がわからない

等、嫌いになる理由が多くあります。
中学数学の関門の1つです。

中学2年生の1学期のうちに慣れておかないと、図形の証明問題が解けなくなります。
機械的に解く事ができるようにはなりますが、面白くないんですね。

でも、「各桁の数を足した数が3の倍数になると3の倍数」のような面白い性質がなぜそうなるか説明できたら面白くないですか?
ボクは面白かったです。
なお、378は3+7+8=18で18は3の倍数なので、378も3の倍数になる、という使い方ができます。

ボクの小学生の頃の先生がその証明の面白さを教えてくれました。
それ以来、数学が楽しくて仕方なかったです。
数学好きになるポイントです。
是非、説明できるようになりましょう。

今回は先の証明問題の補足問題として、99の倍数という指定がなく、そもそもどのような数の倍数になるのかを予想するところまで問題になっていました。
うん、面白い。

生徒様と一緒に、いくつかの数を作って試してみます。

那須:なんでもいいので3桁の数を決めて、試しにやってみよう!
生徒様:じゃあ、567にしてみます。

生徒様が数字を決めてルール通りに計算します。
567に対し、百の位と一の位を入れ替えた765を引きます。
567-765=-198

那須:これ一個だとよくわからないから、もう一個やってみようか。
生徒様:じゃあ、789で。

うん、その少し適当な決め方はこういうなんでもいい数を決めるときは良い感じ。
意味の無い所で迷うよりは、スパッと決めた方が良い。

しかし!
この問題に対しては少し問題が・・・。

789の場合、入れ替えた数は987ですが、789-987=-198です。
この、百の位から十の位、一の位と一個ずつ増える数は、その増え方の規則性が同じ決め方なので、同じ数になってしまうんですね。
面白い。
補足してもう1つ適当な数を決めて計算します。

534-435=99

出てきた数の約数がわかると、その約数の何倍かって話になります。
どうやって約数を求めるかと言うと、素因数分解ですね。
198/2=99
99/3=33
33/3=11
よって、198=2×3×3×11という数であることが分かります。
また、99=3×3×11という数であることもわかってしまいました。

共通の約数は、これらの数字の共通した部分を組み合わせて作ることのできる数になります。
例えば3,9,11,33,99ですね。

もっと試せばもっと絞り込めそうですが、「絶対にこれ」という結論に至ることはできません。
正確には0~999まで、1000通りの数を試すことで結論づけることもできますが、現実的ではないですね。
2回の実験結果から予想します。

99かな?
おぉ、大胆!

2つの数で共通している99はもちろん候補です。
「とりあえず2個で共通しているんだから、この後も続くんじゃないかな!?」
それも一理あります。
しかし何個か重ねるうち、11の倍数で無いものが出ればアウトですし、3の倍数だけど9の倍数じゃないものが出てもアウトです。
最も大胆な予想と言えるでしょう。

3はちょっと消極的な感じがします。
11はちょっと珍しいのに共通して出てきたので何かありそうな数ですね。
と、予想するだけでも結構楽しい。

その予想の精度を上げるのは、試行回数、試してみる回数に相関(多いほど精度が上がる)するでしょう。
ただ、やり過ぎても結果が見えてしまってちょっと面白くない。
2回~3回くらいが良いのかなと。

「予想するのも難しい」と思ってしまわない方が良いです。
別に人生を掛けた予想という訳でないので、ゲーム感覚で楽しんだもの勝ちです。

さて、この予想どうなるのか・・・
次回に続きます。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 米沢情報へ
にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました