成績向上の記録を何故公表するか

当塾では成績向上の記録を公開しています。
そして重要なのは1人1人の記録ではなく、平均だと思っています。
そのあたりの考え方を記事にしました。

成績向上の記録を何故公表するか

まずそもそもなぜ公表するのかです。

学習塾ですから、成績向上が重要な要素であることは間違いありません。
しかしその成績向上を正しく説明できている学習塾は少ない、そう思っていました。
お客様が商品を選ぶ基準がない業界、ちょっと怖いです。

更に学習塾の料金は安いものではありません。
月15,000円程度から40,000円程度が相場でしょうか。
※後述しますが、教材が商品の場合はもっとお安いかと思います
それが毎月掛かることになります。
卒業するまでに、車が変えてしまう位の料金となる場合もあります。

何故高くなってしまうかと言うと、効果が見込めるだけの授業(サービス)には、時間が掛かるからです。
サービスや物の価値のほとんどは人件費ですから、時間が掛かるほど料金も高くなります。
飲食業や小売店などの業種の生産性は3,000~5,000円/時間位だそうです。
特定の能力が無ければサービスを提供できない業種はさらに生産性が高くなる傾向があります。
教育は生産性が10,000円/時間位だそうです。
確かに4対1等の個別指導であればそういった金額になりますし、集団授業でもそのような金額になるかもしれません。
※ただ、教育にはサービスを提供できる時間が学校時間外に限られるという特徴もあります

それだけの料金を頂くのですから、しっかりとしたサービスを提供しなければなりません。
当然です。
それと同時に、正しい効果をお伝えしなければいけないでしょう。

目に見えてわかる効果の1つが成績です。
だから公表しています。

効果が見えない買い物

スマートフォンが普及し「課金ガチャ」というトラブルがあります。
「確率が公開されている情報と異なる」等でニュースになったように記憶しております。
公開されている効果に偽りがあるというのは論外です。

偽りが無くても、見えないのも問題です。
「見た目はかっこいい、けどよく壊れる車」
良く壊れる事を伏せ、見た目のカッコよさだけをアピールされ売られたとします。
購入してしまっ後に頻繁に壊れたら、不満だけが残ります。
そうなって欲しくないんですね。

効果が見えない買い物は怖いです。
安心してご利用いただきたいので、成績向上を塾の効果の1つとして公表しています。

確約は難しいものの、判断材料にはなる

「成績がいくつか上がります」という確約はできません。
他人あっての偏差値であり、本人の努力あっての成績向上です。
目標値としていくつ上げたいか、それに応じて一緒に頑張っていくことはできます。

「成績保証」をやるとすれば「達成できなかった場合はご返金」のような形をとらざるを得ません。
そういったサービスをご用意することは、確約の1つの方法となるでしょう。

「平均で数学の偏差値が8.8上がりました」というのが2019年度の実績でした。
これに対して「偏差値が4しか上がらなかった」と言う方がいるかもしれません。
平均までの成果とならなかったことは申し訳ございません。
一方で「偏差値が12上がったけど、平均が8.8に比べると結構上がったな」と思う方もおられるかもしれません。

そうなってしまうのも平均の良し悪しです。
しかし、平均値であっても成績の変動が公開されているということは、結果に対し一定のご理解は頂けるものであると考えおります。

「価格に見合ったことができればそれで良し」とは思っていません。
一方で最低限価格に見合うものは提供しなければいけないと思っています。

成績に対して価値を決めるのはお客様です。
「この位の成績上昇なら、その対価としては安いだろう」
そうしてご判断いただくための材料が、成績だと思います。

ただ、成績だけがご通塾の目的ではないとも思っております。

合格実績

こちらも成績同様に重要な情報です。

ただ色々な状況があります。
また、数値は「点」等の単位ではなく、「人」という単位で、1人1人の感情もあります。
「どこに何名位合格しているのか」
「どこに何名位進学しているのか」
に限定し、「進学者/合格者」という形でお伝えすることといたしました。

平均である理由

学習塾や家庭教師などで「○○さんが○○点上がりました!」という宣伝はよくあります。
当塾でも具体的な効果の例や頑張りを賞賛する目的で記載しています。
しかし、これだけでは十分な判断材料にはなり得ないと思っています。

「○○さんが○○点上がりました!」でも「○○さん以外は下がりました!」では意味がありません。
全員分の情報を公開しても、それは非常にわかりにくいです。
多くの情報を1つの情報としてわかりやすく見せてくれるのは「平均」です。

「○○さんが○○点上がりました!、○○さんは○○点下がりました!、結果平均では○○点上がっています!」
これならば、上がる可能性の方が高いのか、どれくらいの効果が見込めそうかということがある程度わかります。

個別の向上記録は著しく向上する生徒様が数名おられます。
その逆も然りです。
しかし平均となると塾の効果が数値に表れてきます。

一般的に、塾による授業効果以上に、生徒様の努力効果の方が大きいということは、恥ずかしながら認めざるを得ません。
※専門的な授業を行う事で例外はあります。
特定の生徒様の努力結果だけを見て塾の宣伝とするのは、お客様との関係が「フェアじゃない」という感覚があります。

平均的な変動であれば、塾の効果として見ていいのではないかと考えています。
「塾に行く判断をする」という特性を持っているので、その分「中学生全体」の平均よりもやや良い結果に繋がりやすいとは言えますが。

「これくらい成績向上した生徒様もいるけど、平均ではこれくらい。」
それが私がお客様への宣伝でフェアだと感じられるラインです。

平均をとる対象

成績と言っても偏差値と内申点と点数があります。

偏差値と内申点のみ公開しています。
点数はわかりやすく見えますが、実はあまり意味がないからです。
※「点数が上がった!」という喜びには意味があるかもしれませんが・・・

「数学の点数が30点UP!」といって、実は平均点が20点から80点に上がっているのであれば、相対的に成績は下がっています。
一方で偏差値は平均点からの差が偏差値として現れ、平均点が50になります。
偏差値45の人が55になれば、「平均点を超えた」ことが一目でわかり、成績向上の指標としてはわかりやすいんですね。

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