中学3年生男子の生徒様とのやりとりです。
スラッシュ作戦
数学の計算問題で苦戦していました。
方程式を解けるようになりました。
連立方程式も解けるようになりました。
ただ、その前提となる計算の対策がやや甘かったんですね。
今回の3年生1学期の定期試験は計算問題の割合が多くなります。
コロナの影響で2年生範囲の確率が食い込むため、多少その傾向は和らぎますが。
※従来から確率は3年生に回されがちでしたが・・・。
計算問題をスラスラ解けるようになる必要があります。
「項」の概念が少し弱いのかなと思いました。
「大体じゃだめ!」って言うところかもしれないですけどね。
意外とそうじゃないんですよ。
「/」入れ始めたら、「/」入れる場所、つまり項の切るべき場所はしっかり理解できていました。
那須:お、大丈夫じゃん!
大体と言うのは自信がないだけで、ちゃんとできていることもあります。
こういうのは見てから判断しないといけません。
見てもいないのに怒られるのは、大人でも嫌ですよね。
那須:数式に補助記号ついているだけで見やすくなるからね。
ちなみに「/」だけではなく、同類項が多い場合のアンダーラインも重要です。
那須:ここからの計算、進める事できそう?
生徒様:やってみます。
結局「/」が入って項が見やすくなると、計算も詰まることなくできるように・・・。
とは言っても、全問正解!みたいな状態ではありません。
また、スラスラと流れるように計算できるわけでもありません。
でも、「進めることができない」という白紙の状態から、5×5を10にしてしまうようなミスはあるけど白紙じゃない状態まで改善しました。
真似できますか?
この話の何がすごいか。
「/」入れてごらんという、ボクの助言に対する捉え方です。
「やっても意味ないでしょ」
そう思われたら、こんな改善がされる事もないんですよね。
「効果があるかわからないけど先生の言う事を試してみる。」
これができるかどうかです。
「スラッシュ作戦」がすごいんじゃないんですね。
「スラッシュ入れると、できるようになるらしいぞ!」って別の先生方が話し出しても、たぶんうまくいきません。
ボクが言いまわっても同じ話です。
それを受け入れる心構えが、生徒様にあるかが重要なんです。
項があまり見分けられていない(この見分けはちょっと重要ですが)
⇒「/」でも付けてみたら見分け着くんじゃ(これは何でもいい)
⇒試してみたらうまくいった(試してくれるかが重要)
それだけなんですね。
「+や-に丸を付ける」でもうまくいったかもしれません。
「項を見分けるのに十分なやり方」であれば、効果があるはずです。
「効果がわからないのに誰かを信じてやってみる」ということ、真似できますか?
「塾に行ってるんだから先生のいうことは聞くものだ」とはその通りかもしれません。
でも、実際にやるのはなかなか難しいんですよね。
えらい先生がテレビで何か重要そうなこと言ってるのと似てます。
「そんなこと言ってもね」と、次の日には忘れてしまいますよね。
やれば変わるものも、やらなければ何もわかりません。
この「素直さ」は勉強にとって超重要です。
これで成績の伸びが決まると言っても過言ではありません。
そのための「聴いてもらうための努力」が、講師の重要な能力でもあります。
しかし・・・
今回本当に頑張って試験対策してくれています。
従来と比較して塾の滞在時間は4倍?いや、6倍位でしょうか・・・。
かなり疲れたと思いますが、大丈夫です。
結果が出れば楽しさもどんどん増していくはずです。
この頑張り具合なら、きっとすぐに慣れるはずです。