イオンの規則性、水素と酸、イオン数の難問
米沢市の中学三年生理科は、現在化学のイオンを学び始めたところです。
私の好きな単元の1つです。
生徒様から良い質問をたくさんいただきました。
規則性
物質が水溶液に溶けイオンになるとき、その価数は決まっています。
マグネシウムのMgであればMg2+とか、塩素のClであればCl–とかの+や-とその数です。
この規則性についてのご質問です。
一度授業外で質問をしたようで、ノートには原子の構造(原子核、電子殻等)や、周期表が書かれていました。
まずわからない事を質問に行ける点がすばらしい。
この規則性はこの単元の行く末を決める重要な概念です。
先生によっては電子殻を省いてしまうようですが、良い(というか私好みの)指導をしてもらっていますね。
さらに素晴らしいのは、塾でもう一度私に質問してくれたことです。
なんとなくの理解で終わらせてしまうと、後で一気にわからなくなる事もありますので、わかるまで聞く姿勢はさすが受験生です。
原子の構造から周期表、どういう状況で安定するか、安定とは何か、そんな話をさせていただきました。
周期表や安定について、不明点や疑問点の質問をしてくれ、無事理解が進んだようです。
応用編で化合物からイオンの価数を求める方法を解説し、いったん伝授完了です。
※私としては化学に強くなるために、この応用編を何としても身に着けてもらいたい!
学びが進めば疑問点などまた出てくると思いますが、質問してくれた内容等から「このままいけば大丈夫」と確信しました。
酸性に水素が入っている
マグネシウムなどの金属を塩酸などの酸性の液体に入れると水素が発生します。
参考書でその記述を見た生徒様からご質問いただききました。
「酸性の液体には水素イオンが含まれているという事ですか?」
すばらしい!
水素が発生するという事は、水素のもととなるものが水溶液中にいないといけません。
もう少し学習が進むと、「酸とアルカリ」の単元で詳しく学びます。
推察から先取りしてしまいました。
イオン数の難問
定期試験で正答率の低い問題があります。
塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えていくときの、水素イオン、塩化物イオン、ナトリウムイオン、水酸化物イオンの液中の個数を表すグラフを答える問題です。
とりわけ難しい問題ではありません。
しかし、「考える」ことが苦手な方の場合、勘で答えて大体間違えるという特徴があります。
電気分解の問題を解いていた生徒様からの質問でした。
「塩酸の電気分解で水素が発生した後、(水素イオンの無くなった)塩酸はどうなっているんですか?」
まさに上記の正答率の低い問題を答えるための考えが必要なご質問です。
水溶液中のイオンがどう変化していくのか、図で解説させていただきました。
中和を学んだとき、改めて上記の問題を一緒に考えたいですね。
まとめると
他にも、色々ご質問いただきました。
王水とか原子力とか学校の範囲外まで聞いてくれました。
どれも生徒様の化学の知識・理解を深めるものばかりで答え甲斐がありました。
今日もすばらしい一日でした!